みんなこんにちは。おっちゃんだよ。今日も一緒に、家の近くをぶらついてみよう。遠くに行かなくても、すごいこと見つけなくても、面白探しはいつでも、どこでもできる。今日も #Feel度Walk で #歩き愛で推理 の旅に出発だ!
材木座海岸の端っこ。石がゴロゴロしているのは和賀江嶋。鎌倉時代につくられた石積みの港湾施設の名残だ。今日は大潮なので、普段、海に沈んでいるところがすべて顔を出している。その向こうには逗子マリーナの建物が見える。鎌倉市と逗子市の境目はすぐそこだ。
砂浜ももう終わりだな……と思いつつ歩いていると、またまた「黒い物体」の集まったところが目に入った。 #つづけルール は止まらない。
しかし、見た目の #くらべルーペ では、前回、調べた、下の写真の場所と変わりはない。
黒いのはまたプラスチックかなと推理は働くが、凄腕の刑事も探偵も研究者も しつこく #つづけルール で追いかけるではないか。
ということで、ここでも手当たり次第にサンプルを集め、家に戻って #みつめルーペ #いじルーペ #くらべルーペ することにした。
さっそく白い紙の上に石たちを置いて、色・形・触りごこちでわけてみることにした。
すると……
持った感触だけで明らかに石とわかる、上の3つ以外のモノもすべて石っぽい。これまでさんざんみつかったプラスチックっぽいモノがない。
右下の赤線で囲まれたモノたちは、下の拡大写真をみるとわかるように、小さな石の粒が見え、ひっくり返すと灰色っぽい部分が現れ、コンクリートの破片と思われた。
色がちょっと茶色味がかったモノがあったが、#いじルーペ での表面の触りごこちは黒いモノと同じ。スベスベしている。しかし、上の写真で黄色の線で囲まれた2つは、触りごこちはザラザラしていて、 正真正銘のルーペ で拡大して #くらべルーペ すると違いは明らか。表面には穴がいくつもあいていた。
ということは石であることは同じでも、別の種類の石だと推理された。
同じような見かけの場所だから結果は同じだろうと決めつけないで、愚直に #あつめルーペ した甲斐があった。こんなにもはっきりとした違いが出るとは思いもよらなかった。
「ねえ、ねえ、身体測定して、さらに #なりきり推理 を深めませんか?」
誰の声かと思えば、前回みつかった「角張っている黒いプラスチックくん」と「丸っこくふくらんでいるプラスチックくん」が4人集まって呼んでいる。
「#はかルーペ の出番ですよ!体重測定しましょう」
なるほど、重さ調べか。いいね。では、はかりを用意して、一人ずつ量りましょう。
結果は上の写真のようになった。大きさはほぼ同じだが、角張っている方がちょっとだけ重かった。
「海にもまれて丸くなって削ぎ落とされたってことかな」
四人は笑いあっていた。この結果から、これらの物体の密度はほぼ同じ。ということは四人は同じ物質だという推理は間違っていないようだ。
「おい。おれも量ってくれよ」
今回、みつかった「黒いつぶ石くん」がやってきた。突然、やってきたのでプラスチックくんたちは驚いたが、小っちゃいけれど気の強そうなつぶ石くんの体重が気になったようで興味津々。
つぶ石くんがひょこっとはかりに乗っかると……
0.91 g!
なんと一番重かったとは。これにはプラスチックくんたちもびっくり。これで今日みつかった物体と前回みつかった物体は違うとはっきりした。「石」はやっぱり密度が高いということもよくわかった。
ちょっとしたきっかけで材木座の「黒い物体」を調べ続けてしまったが、場所によって同じ黒でも違う物体が集まっていることがわかった。
改めて、黒い物体を集めた場所を地図で確かめてみよう。
最初にアスファルトくんやこげ灰色モチくんを集めたのは「A」地点。次に、プラスチックくんがたくさん集まった前回は「B」地点。そして今回、黒い石がたくさんみつかったのが「C」地点。
「C」地点で石が多くみつかったのは、和賀江嶋が近いことが影響しているのか。嶋をつくるのに使われた石が風雨にさらされて砕けて、海水でもまれて打ち上げられたからだろうか。
「A」地点のような、より内陸で、普段波が来なくて、砂丘になっているところにはまだ波にもまれていない廃棄物の破片がある。しかし、「B」地点のような波打ち際では、海に流れ出て、再び打ち上げられ、細くなったプラスチックの断片が集まる。
いったい砂浜の物体たちはどういうルートで集まってくるのか。まだまだナゾは尽きない。
だいぶ現場の様子も見えてきたし、体感としてつかめてきた。足で歩き愛でる黒い物体調査はとりあえずここでひと段落。
現場を足で歩き愛で、集めたものを手でいじり愛でたらいよいよ本やネットを使って頭で歩き愛でる
しらべてはいけないわけではない。しらべるタイミングが #しらべルール のカギということだ。
そして、
根をつめず、気になったときになんとなくだらだらと
というのも、「雑」集めが長続きし、発展する #しらべルール と #つづけルール の合わせ技としてとても重要だ。
一度、こうして追いかけて身についた原体験は、静かに私たちの中に蓄えられ、思わぬタイミングで向こうから飛び込んでくる情報を逃さずキャッチしてしまう。だからガツガツしなくても、どんどん「雑」は蓄積されてゆくので心配ない。
むしろ、しばらく全然関係なさそうに見えることに足を突っ込んでみよう。また新しい「なんとなく気になるモノ・ヒト・コト」を集める旅が始まる。
さあ、どんな方向に進んでゆくか。なあに先を急ぐ「目的」ある「調査」ではない。ゆるりとまいろう。